
みなさまこんにちは。一般社団法人日本ノーリフト協会の代表理事、保田淳子です。
当協会は、看護・介護職員の腰痛を予防し、安全なケアの提供を実現するために、ノーリフトケアの教育と普及に尽力しています。看護・介護の現場では、日々、身体的な負担が大きい作業が求められていますが、私たちの目標は、その負担を軽減し、すべての職員が健康に仕事を続けられる環境を整えることです。その結果によって、私たちがプロとして、より良いケア提供ができると考えているからです。
2010年より活動を始め、おかげさまで、これまでに約4万人を超えるノーリフトケア人材を輩出できました。人材不足や業務負担が加速する中、ケアの現場を改善しようと日々努力されているみなさまの熱意には、心から敬意を表します。
この熱意に応えるため、当協会では研修プログラムのさらなる充実や、安全で効率的な新技術の導入を進めています。私たちの活動は、看護・介護職員だけでなく、被介護者やその家族にも、より良いケアを提供することを目指しています。私たちだけの力では成し遂げられないため、これまで以上に多くの関係者と協力し、共に成長していく必要があります。
今後も、みなさまのあたたかいご支援と協力をいただきながら、より良い未来を築いて参ります。引き続き、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
代表理事 保田淳子
私がノーリフトケアを志した理由:腰痛予防が看護・介護の未来を変える

「この仕事をしていたら腰痛は仕方がない。」
「機械で人を移乗するなんて・・・」
「機械で人を移乗するなんて・・・」
それが、2003年オーストラリアに留学した時の私の正直な気持ちでした。
当時看護の仕事に携わっていた私は、 2005年にジャネットに出会って変わりました。
当時看護の仕事に携わっていた私は、 2005年にジャネットに出会って変わりました。
彼女はオーストラリアの看護連盟で1998年からノーリフトケアを指導しており、
“腰痛は職業病であってはいけない”
“変えられないじゃなくて、現場から変わらないといけない”
“ボディメカニクスでは、腰痛予防はできない”
“腰痛は職業病であってはいけない”
“変えられないじゃなくて、現場から変わらないといけない”
“ボディメカニクスでは、腰痛予防はできない”
と、オーストラリアの看護師の腰痛予防対策への取り組みが1998年から変わってきたことを熱く強く語ってくれました。
また、私は身体アセスメントもなく人力のみで移乗することによって褥瘡・拘縮などが悪化していくことに気が付いていませんでした。
また、私は身体アセスメントもなく人力のみで移乗することによって褥瘡・拘縮などが悪化していくことに気が付いていませんでした。
2008年日本に帰ってきてから病院や施設を訪問して驚いたのが、ケアを受けている人たち(患者・利用者)が寝かせきりになっていたり、拘縮で身体か固くなってしまっていることでした。
日本の患者さんやご家族の許可をいただき、たくさんの写真をオーストラリアに送り、意見交換を求めました。
なぜならオーストラリアの5年間の滞在で日本の患者さんのような拘縮をもっている人を見なかったからです。
なぜならオーストラリアの5年間の滞在で日本の患者さんのような拘縮をもっている人を見なかったからです。
オーストラリアの看護師達の答えは、明確でした。
「ケアの怠慢でしょ!」といわれました。
しかし、日本でも働いたことがある私は、言い返しました。
「私たちは一生懸命ケアをしている」と・・・
その後に返ってきた言葉に・・・私は衝撃を受けました。
「ケアの怠慢でしょ!」といわれました。
しかし、日本でも働いたことがある私は、言い返しました。
「私たちは一生懸命ケアをしている」と・・・
その後に返ってきた言葉に・・・私は衝撃を受けました。
彼らは口々に「一生懸命の方向が間違っているのではないか?」と言ったのです。
一生懸命ケアしているつもりでケアの質を落としていた。
その上自分が腰痛を持つことで患者になっていることにも気が付いていなかった。
看護師なのに・・・患者の家族だったのに・・・知らなかった。
大切なこと・・・看護師が腰痛をもつような力任せなケアの場面では、患者さんはもっとしんどいのだということ。
その上自分が腰痛を持つことで患者になっていることにも気が付いていなかった。
看護師なのに・・・患者の家族だったのに・・・知らなかった。
大切なこと・・・看護師が腰痛をもつような力任せなケアの場面では、患者さんはもっとしんどいのだということ。
日本では、職場でも、学校でも、教えない。だからこそ今ここで伝えたい。
「ノーリフト®」の理念を・・・もしあなたの職場の労働環境やケアの質を変えたいと思うなら、今すぐ取り入れませんか。
代表理事略歴
保田 淳子(やすだ じゅんこ)
現在所属先
一般社団法人 日本ノーリフト協会 代表・創設者
国立大学法人広島大学医学部客員教授
兵庫県立総合衛生学院 非常勤講師
一般財団法人JASPEC 評議員
幼稚園型認定こども園 学校法人こひつじ学園 丸山小羊幼稚園 理事
国立大学法人広島大学医学部客員教授
兵庫県立総合衛生学院 非常勤講師
一般財団法人JASPEC 評議員
幼稚園型認定こども園 学校法人こひつじ学園 丸山小羊幼稚園 理事
経歴
2015年3月
滋賀医科大学 医学部 社会医学講座 衛生学部博士課程単位取得満期退学
2010年
一般社団法人 日本ノーリフト協会 代表理事
2009年1月
日本ノーリフト協会設立
2008年2月
同大学 同学院卒業 修士課程修了
2006年2月
同大学 看護学(医療マネージメント)大学院入学 看護労働環境改善研究<日豪比較>
2006年2月
オーストラリア看護師免許取得
2005年2月
フリンダース大学(アデレード)看護学部編入
2004年9~10月
南インドクリスチャンフェローシップ病院に看護師として滞在
2003年3月
オーストラリアメルボルン語学センター(MLC)へ留学
※日本で医療事務・准看護師・看護師を経験後、JICAや国境なき医師団への参加を考えオーストラリアへ2003年語学留学
※日本で医療事務・准看護師・看護師を経験後、JICAや国境なき医師団への参加を考えオーストラリアへ2003年語学留学
委員会/役員
2024年8月~現在
公益社団法人 日本産業衛生学会 作業関連性運動器障害研究会 世話人
2024年4月~現在
幼稚園型認定こども園 学校法人こひつじ学園 丸山小羊幼稚園 理事
2022年7月~現在
一般財団法人JASPEC 評議員
2022年4月~現在
AMED「ロボット介護機器開発等推進事業(環境整備)普及啓発事業」
介護ロボットポータルサイト相談窓口アドバイザー
介護ロボットポータルサイト相談窓口アドバイザー
2022年
令和4年度 厚生労働省科学研究費(政策科学総合研究事業(臨床研究等ICT基盤構築・人工知能実装研究事業))の研究課題
医療・介護分野におけるインクルージョン・テクノロジーの体系化のための研究(22AC1002)調査協力
医療・介護分野におけるインクルージョン・テクノロジーの体系化のための研究(22AC1002)調査協力
2022年
文部科学省「DXなど成長分野を中心とした就職・転職支援のためのリカレント教育事業」における開発プログラム実施委員会委員
2020年10月~現在
かわさき基準推進事業に関する懇談会 委員
2020年~現在
令和2年度「リフト国際標準分科会」 委員
2018年~2020年
馬乗り形電動車椅子JIS原案作成委員(一般財団法人日本規格協会)
2017年4月~現在
国立大学法人広島大学医学部客員教授
2017年~2023年
ISOリフト国際標準分科会委員(一般社団法人日本福祉用具・生活支援用具協会/JASPA)
2016年~2020年
KOBE介護リハビリロボット産業化支援サポートメンバー
2016年
高齢者等製品安全情報収集事業推進委員会委員 委員長
2016年
2015年改訂「職場における腰痛予防対策指針」に沿った社会福祉施設における 介護・看護 労働者の腰痛予防の進め方検討委員会委員(中央労働災害防止協会)
2014年~現在
非装着型移乗支援・入浴支援機器分科会委員(一般社団法人日本福祉用具・生活支援用具協会/JASPA)
2009年4月~現在
兵庫県立総合衛生学院 非常勤講師
表彰
2022年4月
公益財団法人井植記念会 第46回井植文化賞(社会福祉部門)受賞
2008年3月
日本予防医学リスクマネジメント学会 優秀賞受賞 「医療者を明日の患者にしないために」
協会活動歴についてはこちらをご覧ください